ヨコハマ　ハリ・マッサージ　アベニュー

ちょっと手間掛けて一週間掛りでサラミを作ってみました。

材料はスーパーで買って来たお手ごろ価格の牛のモモ肉に豚の三枚肉の脂の大目のところを

だいだい７：３くらいでしょうか，まぁだいたいです。それに塩コショウ，ナツメグは少なめで

今回は余りスパイスを強調することなく。そしてネット検索して調べれば，サラミには乳酸菌を

加えて乳酸醗酵を促す・・とあります。

｢なんじゃそりゃ？」　　つまるところプレーンのヨーグルトでもいいんでしょ。

ならばこれまた自家培養のヨーグルトがあるので，サジでひとすくい加えました。

材料はこれだけ。シンプルですねぇ。いろいろ都合上はしょったり，安物で代用したりと

いつものごとくいい加減です。まぁ，それらしく出来上がればいいじゃないか・・・・。



それら材料をフードプロセッサーにぶち込んでグルグル撹拌させます。

これはソーセージではなくってドライなサラミにするので氷水は加えません。

適当に練りが出て来るまでムラがないように混ぜていきます。そして力込め腸に搾り出すと

上の写真のような具合です。ホントはサラミ専用のケーシングがあるのですが，わざわざ

東急ハンズとかに買いに行くのも面倒だし，余計な出費をしてたら｢自家製｣の意味がありません。

なので羊の腸で代用。

サラミはドライ・ソーセージの類なので，乾燥させていくと量が最初より随分減ってやせ細って

行きます。ちゃんとしたケーシングを使えばそれに合わせてシワシワを作ってくれるのですが

ソーセージ用のでやると途中から中身と皮の間に隙間が出来ます。まぁそれくらいですか不都合は。

画像ではまだ湿って艶やかです。なんか出たてのウンチみたいでもあるかな・・・。



こいつを計５日ほど風通しのある所で陰干しします。でもこれがなかなか適当な場所が

家の敷地内で見付けるのが大変。日陰になった家外もいいのですが，ネットに入れたとしても

カラスなどはそんなもん目を放してる隙にくちばしで突き破っちゃいますし，小バエなんぞは

あらゆる隙間から入り込みたかるでしょう。今回は半生のサラミ，ちょっと怖いです。

では家の中で風通しがある所，と言えば風呂場くらいしか思い当たらない。しかし浴室を使えば

湿気が立ち込めます。しかし他に選択がないので風呂に入るまでの乾燥した時に限って吊るして

乾燥させます。窓を開け，換気扇を回し，時に扇風機を掛け。

乾燥の最中，同時にソーセージの中では乳酸醗酵が進んでいる筈です。それがサラミ特有の酸味を

醸し，重要な旨味になります。肉の脂身をイノシン酸に転換して味を出すのです。

でもホントにヨーグルトなんかでそれが出来るのでしょうか？　知れたもんじゃありません。

そうして乾燥・熟成したものが上の写真です。触ってみればかなり水分が抜けて硬くなってます。

しかしまだ弾力があり，ドライ・ソーセージと言う感じではありません。

それをこれから軽く燻製に掛けます。大型スモーカーがあれば遠めで熱を通さず煙だけでゆっくり

燻せるのですが，そうも行かないので，中華鍋を使って最初強く煙らせ，火を切ってから放り込み

ます。

それがこんな感じ。余熱があり，そのため多少ソーセージに熱が入りますが，まぁいいでしょう。

それくらい仕方ない。

これでちゃんとに火か入ってしまえばそれはサラミでなくなってジャーキーと言うヤツですね。



燻した後がこんな感じ。狭い鍋の中で放置すると事30分。これでも割りに燻製が掛かります。

色は濃くなったけど，中は殆ど生のまんまでしょう。外側には充分にスモークが掛かっているので

その燻製臭が中まで浸透するよう，このまままた数日吊るして熟成を待ちます。

こうして燻すのは殺菌の意味合いもあります。中は生で，しかも今回は豚肉も入っています。

だから充分乾燥させないとちょっと後が怖いのですよ。



そうしてやっと完成したのがこちらのサラミ。　　食べてみます。

正直うまいです，いやおどろきの美味さ！　これ絶品だぁ・・・・うまいうまい，いやホントに。

予想外の美味さ，うれしい誤算。食感はソフトサラミです。もっと乾かしていけばドライになる

のでしょうね。でもこれくらいの食感の方が旨味が良く判ります。

味はほのかな酸味が感じられ，乳酸醗酵がいい具合で進んだのが伝わります。けしてすえた故の

酸っぱ味とは違います。生肉っぽい臭味もなく，火を通さない肉の旨味がじゅわっと舌に乗って

来る感じがあり大満足。　ああやったぜ，うまく行ったなぁぁぁ・・・・・。

しかし余りに適当に作ったが故，同じ様に再現しようがないのがいつものこと。

こんな事ならレシピメモしときゃよかったのになぁ。



出来の良いサラミには，美味いビールを合わせます。これも自家製のアンカー・ポーター。

実家に帰った妻子。なのでひとり寂しい週末の晩餐はこれで我が心をお慰めです。

いただきまぁーす