2012年01月07日

イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編

イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編

バチカンのサン・ピエトロ大聖堂に迷い込んだせいでタイムアウト、システィーナ礼拝堂の美術品の数々を見損なってしまった私たち。

時間はまだ4時半くらい。その後はまたちょっと地下鉄に乗ってスペイン広場などに寄って、例によって階段に座って記念写真。
たくさんの各国からの観光客が、ただ目的もなく階段に座ったりしているのでした。 
ああでも、この階段に座っている事自体が目的なのかな・・・・・。
ここがこんな観光名所になったのって、オードリー・ヘップバーン主演の映画「ローマの休日」の影響だったんでしょうか?
実はその映画、私ちゃんと通しで見た事がないのです。なので未確認情報。


イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編

こちらは言わずと知れた世界の観光名所、トレビの泉です。ここもものすごい人、ヒト、ひと。いっぱいです。

しかしまぁ、イタリアって、ほんと世界遺産や国際的知名度の観光名所があちこちにあるのですね。
自分が小さい頃より様々な媒体で目にして来たスポットを実際こうして目にすると、自分の中の時間軸がたわみ始める様な、妙な感覚に陥ります。
言わばこうした超有名な観光資源はテレビや雑誌のみで目に出来る、別世界の物のはずだった物が、現実として目の前に現れると、非常に奇妙な感じになるのでした。
異次元スリップと申しましょうか、なんかそんな気分です。
イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編




ローマと言う街は、意外にもコンパクトに出来上がっていて、なので地下鉄を上手く使えば、後は徒歩で大体の観光名所を見て回る事が出来るのです。
トレビの泉の後はパンテオンに。
イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編

イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編

イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編

こちらは二世紀初頭に建設された神殿です。天井は幾何学模様の飾りをされたドーム状になってまして、当時のローマの建築技術のレベルの高さを伺わせます。
ウンベルトさんやエマニュエールさんの墓が壁際にあるのですが、基本は神殿なので、あとは大体広い丸ーいがらんどうになってます。

キリスト教が入ってくる前の当時のローマ人はここで何を神に祈ったのでしょうか。



その後は三つの泉のあるナボーナ広場に向かい、そこで夕暮れ時を過ごし、さらにそこから2・3分歩いたところにある定食屋さんで夕食をとる事にしました。

ここは宿の人がくれたお勧めレストランのリストにあった内のひとつのオステリアです。この街の庶民が普通に食べるローマの伝統の味を提供する食堂です。メニューはなく、毎晩前菜からドルチェまで決まった物が出て来ます。選べるのはワインを白にするか赤にするのみ。
こう言うのは気が楽です。おまかせ、それで飾りっ気のないその土地らしい美味い物が食えればそれに超した事はないのです。ましてやそれが懐の痛まない程度であったらもう言うことなし。

これとは別に、せっかく旅行に来たのだから、特別な所で特別な物を食べたい・・・となれば、それなりの選択もあるのです。
いわゆるミシュランの星が幾つ付く、なんてリストランテを選べばいい。
2009年に日本人夫婦が法外な値段を請求され、その後政府の怒りを買って閉鎖に追い込まれた百年以上の歴史を誇った高級レストランは、ここナボーナ広場にほど近い所にあったのでした。
私はこの話しを聞いて、やはり日本人はいいカモで、どこでもぼられまくるものと覚悟していたのですが、もしかしたらこの件があったせいでなのか、どこでもイタリア人は親切で正直、吹っかけられるどころかオマケを多く頂いたのでした。
もっともナポリのタクシーにはちと参りましたが。

せっかく安くて美味しいレストランにたどり着いたのに、うっかりその店の名前も場所も忘れてしまいました。記録も見当たりません。
もしもう一度そこに行くならば、また同じホテルに泊まってフロントに尋ねるしかありません。
ちなみにその宿の名は AUDITOR DI MECENATE と言いまして、ヴィットリオ・エマニュエール広場近くの Via dello Stauto,44 にあります。入り口が判りにくいのでよく探して下され。

イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編

イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編

定食で出されるこの店のメニューは、まずお通しと言いましょうか、パンとワインと一緒に自家製の小さめにちぎって作ったモッツァレラ・チーズが出されます。これはとてもフレッシュな味で食欲亢進効果あり。この他写ってはいませんが、オリーブの実が出て来まして、これが実に美味かった。白のワインとの相性バツグンで、たくさん出て来たのですが、つい全部食べてしまい、初っぱなからけっこう腹が膨れてしまいました。

次にはアンティパストとしてダル豆をじっくり煮込んだ物、生ハム、ウイキョウのマリネなどが出て来て、どれもこれも単純な物ばかりなのですが、美味しくって美味しくって、何故にこんなスイスイ口に吸い込まれて胃に収まってしまうのかと、不思議と食が進むのです。

イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編

こちらはチーズを絡めたリガトーネ。パスタのプリモです。
既にアンティパストを欲張り完食した時点でかなり満腹に近かったのですが、でも次が出て来たらやっぱり食べちゃうのです。
これも単純だけどなかなかイケてます。

イタリア,食い倒れの旅11ローマ食堂編


セコンドはローストポークに付け合わせでズッキーニを柔らかめに煮てマリネにしたもの。
お腹ははち切れんばかりにいっぱいになってましたが、でも美味けりゃ食うのです。これも完食。
豚は火の通し加減が絶妙で、肉自体は余計な脂っけのない、肉身の旨さが感じられる肉。
日本だと肉は脂身の旨さがとりわけ重要視されますが、肉には肉本来の旨味があると思います。

最後にはドルチェで甘〜い甘〜いチョコレートケーキが出たのですが、これは甘過ぎてさすがに食い切れませんでした。
しかしイタリアのデザートはちょっと甘過ぎる気がします。

でもまさかこれほど食べさせてもらって締めのドルチェとカフェまで出て来るとは、呆気にとられます。
それでお会計はと言うと、2人分でたったの4・50ユーロとかです。
なんでそんな安いんの?って不思議な世界。
美味い物をたらふく食って、こんなに懐に優しくって・・・まぁイタリアが好きにならないはずはありません。

特に今回の旅行は食うのが自分としての最たる目的でしたので、こうした地元の人々が普段的に食べてる美味しい料理に出会えた事は、誠に至福の極みなのです。
ここの料理は皆単調な調理ばかりでしょうが、観光客向けに過分に手の込んだ見栄えのする皿よりは、こうしたその土地本来の物を食べて満足する方が、より旅の情緒を喚起するのでした。


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この記事へのコメント
明けましておめでとう御座います。
今年もよろしくお願い致します。
また今日は目を見張るようにタイムスリップした
中世の世界を見せて頂きありがとう御座います。
食べ物より、豪壮な建築物や像は興味が湧きます。
「ローマの休日」オードリヘップバーンなんてお若いのに
良くご存知ですね。私の若き頃に「ローマの休日」が
大ヒットしました。あの頃のことを、思い出しながら
グログを拝見しました。
Posted by なっちゃんなっちゃん at 2012年01月07日 18:40
明けましておめでとうございます。
昨年中はたくさんのコメントを頂き
有り難とうございました。
今年も出来る限りブログのアップを続けて
行く所存ですので、どうぞよろしくお願いします。

今回の旅では約千枚近くのフォトを撮りました。
どれも稚拙なショットばかりですが
なるべく良い物を選抜して載せて行くつもりです。
どうぞご覧になって下さい。

「ローマの休日」はちゃんと見てませんが
「ティファニーで朝食を」は何度か見てますよ。
その他ヘップバーンは好きだったので見てます。
今の基準でいってもとてもチャーミングな女性でしたね。
Posted by BrewmanBrewman at 2012年01月10日 09:34
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