2010年10月04日

ラフロイグ10年

ラフロイグ10年
家で使っていたアナログ,もっと言えば

もらい物だったテレビがつかなくなり

ではしょうがない,ちょうどタイミング

と言っていいのかな? 用事もあり

センター南?(北だったっけかなぁ)に

行って家電量販出を覗くと

ちょうど探していた感じのタイプの

モデルがあり,しかも在庫処分とかで

かなりお安くなったのがあったので

その場で買ってしまいました。

女房のカードで「ボーナス一括払い」

とやらでのでお買い上げ。

ああ奥様,大したもんでごぜぇますだ。自営のワシなんぞにゃ,できねぇ芸当でっせ。

うちの母ちゃんはすげぇなあ。今後けしてチャンネル争いとかじゃ勝てません。

しかし最近の家電,特にテレビとかはどうしてこう簡単に壊れるのでしょう?

むかしは構造が簡単だった,ってのはあったにしろ,大事に使えば20年お茶の間を賑わして

家の顔になってくれてたもんですがねぇ・・・・。安い買い物じゃなかったんで最低10年は

もってくれんとなぁ。


しかしあのセンター南?ってとこはすごいですねぇ。まるでアメリカの発展した地方都市の

ショッピングモールを歩いてるようです。何でもそろっていて,全ての店舗が大型量販店。

徒歩圏内で買い物であったら大体用事が済んでしまいそうです。

大掛かりな人工都市,そんな印象。むかし森だった所に突然降臨した最先端のモデル都市。

陸の孤島であっても,それ自体で完結してしまいそうで,歩いてるとこの世に不幸がある

なんてつい忘れてしまいそうです。その分,なんか空恐ろしい感じがしないでも・・・・・・・

(おっと余計だぜその一言)


テレビも衝動買い?(いえいえ必要だったんです)して,じゃあついでにオラのパソコンもボーナス

一括払いで・・・なんて冗談紛れに言って見れば「バカ言ってんじゃない」と一喝たしなめられ

買い物した建物の一階は都合よくスーパーになっております。ここの辺りもさすが造りが抜け目

ありませんなぁ,なんて感心して,ついでだから週末の買出しをそこで済ませました。

で,なけなしの我が小遣いで買ったのが冒頭のビンであります。

なんか何時もの如く前置きが長かったね。

このスーパーの特徴は何でも安く売ってて,でもちょっと高級っぽさ,を演出してるところ。

なんかいいもの置いてそうで,でも見るとお値ごろ。では買いましょうか,なんて思わせます。

特にアルコール類は安かった。前々から狙っていた銘柄のウイスキーがハーフサイズで安く

置いてます。普通ハーフになれば割高になるのだけど,これだと最安のフルサイズの半分。つまり

ミリリットル当たりの単価が同じです。以前から飲んでみたかったものですが,もし好みに合わ

ないと出費が後悔されます。事実上割安のこのハーフボトルで初挑戦の踏ん切りがつきました。


このウイスキーはスコットランドのシングルモルト,つまり同じ蒸留所で生産されている同一の

製品をビン詰めされたお酒です。通常スコッチ・ウイスキーはそれぞれの突出した個性を抑え

味に調和をもたらす為,複数の銘柄の物をブレンドして一つの商品にすることが多いのです。

いろいろなウイスキーの良い個性を引き出しバランスを取るのです。この辺は漢方薬に似てますか。

しかしそれ故その銘柄特有の個性はぼやけてしまいます。良くも悪くも当たり障りの無い

無難な飲み物,になってしまい,だったら何もウイスキーで無くでもいいじゃないか,なんて

ある時思って私は実際10年以上もウイスキーを飲んでいませんでした。

しかしこのシングルモルト・ウイスキーと言う純粋酒に出会い,ウイスキーも悪くないな・・・

と考えを新たにしました。

当然個性が強い,と言う事は,それだけ負の部分もあるにはある,と言うことです。

そんな意味でこの「ラフロイグ」と言う銘柄はシングルモルトの中でも秀でた存在と言えるでしょう。

これを作っている蒸留所はスコットランドの西海岸に浮かぶアイラ島と言う殺風景な所です。

1年中冷たい風が吹きすさび,大きな木は殆ど生えていません。そして土壌はピートモスと言う

日本で言う所のミズゴケを中心とした雑草が枯れて堆積した泥炭層です。それ自体は栄養分に

乏しく,しかも寒い地方なので,枯れた草はちゃんと分解されず積み重なって地面になってしまう

のです。

スコットランドのモルト・ウイスキーは水に浸して発芽させた大麦を乾かす目的で,その燃料に

このピートモスを使い始めました。それは一説にはその昔イングランドからの支配が及び,土地の

名産品を他国に奪われたくないが故台車付きの移動式の蒸留器を考案して方々で製造していた

そうです。

しかしその時に濡れた麦芽を乾かす為の燃料に困りました。そう考えあぐねて下を向いていると

ちょうどいい具合のモノが足下にあったと言う訳です。良く枯れた雑草が堆積して,しかも炭化

しているとなれば,持ちのいい低温の火種としてこれ以上のものは無いでしょう。

日本では主に園芸用の土壌改良剤として売られていますね。北海道には自生のものがあり

ニッカウヰスキーは土地の物を使って「余市」と言うブランドのシングルモルトを出しています。

シングルモルト・ウイスキーの特徴はこのピートモスに尽きると言っていいかも知れません。

これで麦芽を燻すと当然原料に強い香りが付きます。それは蒸留してアルコール度数を高くしても

消えることはなく,この香りが強く残っているほど個性が際立ちます。

そんな意味でこのアイラ島の蒸留所はまさに容赦ナシ,と言ったモノを製造します。

「ボウモア」や「ラフロイグ」はその個性ゆえに日本でも良く知られた存在です。好き嫌いがはっきり

分かれるようです。

先ず匂いが強烈です。燻された香りが唇に付いた液体から鼻腔を刺激します。

そして飲めば舌と咽頭を伝って海草のような,ヨード臭のような匂いがこみ上げて来ます。

もうここで好みが分かれてしまうのが,この飲み物なんですね。

味に関しい言えば,刺激が強いに係らずモルト感が重く雑味がまったくありません。

「ほほぉ・・・これぞシングルモルト」と言わしめさせられます。以前飲んだ「マッカラン」は

王妃のようなスマートさ,ウイスキーである事を忘れてクイクイのんでしまうのとは対照的です。

同じスコットランドのシングルモルト・ウイスキーでありながら,まったく違った趣ですね。

どちらも比べられない美味さがあります。


と言うわけで,週末予想外に飲み進んでしまい,なんか体調よろしくないブルーマンであります。

まったくバカは直りません,やれやれ




同じカテゴリー(グルメ)の記事画像
カップレーゼ
牛肉生春巻きまき
手作り餃子
イタリアンバールで飲んだ暮れ,食い倒れ・・・
吉野葛
自家製サラミⅡ
同じカテゴリー(グルメ)の記事
 カップレーゼ (2011-09-26 15:12)
 牛肉生春巻きまき (2011-09-20 15:24)
 手作り餃子 (2011-09-02 10:31)
 イタリアンバールで飲んだ暮れ,食い倒れ・・・ (2011-06-27 16:44)
 吉野葛 (2011-05-12 11:38)
 自家製サラミⅡ (2011-04-09 10:05)

Posted by Brewman at 15:31│Comments(0)グルメ
※会員のみコメントを受け付けております、ログインが必要です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。