ヨコハマ　ハリ・マッサージ　アベニュー

先日横浜東急ハンズにソーセージの皮を買いに行った時，入り口手前左側にこれがあるのに

気付きました。むかしはどこにでもあったコカ・コーラの自動販売機(？)ですね。

自動と申しましょうか，半手動と言いましょうか，コインを入れ自分で縦長の扉を開いて

お好みのビンを引き出す，と言う手はずの販売機。今ではすっかりレトロさを醸してカッコ良さを

感じさせる，と思うのは私だけでしょうか。よく取ってありましたね，こんな機械をまだ。



こちらはこれまた古そうなコカ・コーラのポップアート。この飲み物が世に広まった頃の

アメリカと言う国の勢いを感じさせます。すこぶる根明かさ，楽観的で，消費文化を謳歌している

快活さが伝わってくるよう。　　

古きよき時代・・・・・・・・なんて陳腐なセリフがつい口をついてしまいそうです。


私は子供の頃，このコカ・コーラがとにかく好きで，親に怒られなければ握り飯だってこれで

喉に流し込んでいたくらいです。　何故あんなに好きだったのか・・今もって考えてみれば

まったく判りません。まぁ子供の舌と今の味覚が違う，と言ったらそうなんですが。

喉が渇けば｢コカ・コーラ｣，まずこれが頭に浮かんで体が欲求するのでした。

昔はコカ・コーラの｢コカ｣はコカインのコカなんだ，なんて言う人もいて，それ故に中毒性が

あるんだ，なんてまことしやかに噂されたり，もっと可笑しいのは，コカ・コーラに｢味の素｣を

振り掛けて飲むとラリッてしまう・・・なんて事をまじめに信じている輩もいたくらいで。

ちなみにワタシ，試した事はありません。

30年も前の事です，その当事は今のようにどこにでもコンビニ，自販機があった訳ではなく

設置された自販機は種類も少なくって，大概コカ・コーラかファンタなんて品でしたので

コカ・コーラがとりわけ意識に刷り込まれた，と言うのは理解できます。

しかし世の中ではよく人々の話題に上っては消えてた，妙な伝説があるのでした。

いわゆる｢サブリミナル・コントロール｣をコカ・コーラ社が掛けているのでは？と言う話しです。

「サブリミナル効果」の定義は，｢閾値以下の刺激により，生体，又は潜在意識に何らかの

影響が引き起こされる効果｣，とあります。ナンノコッチャ？ってもんですが，つまり・・・・・・

意識しきれない程度の特定の刺激を与え続ける事で，意識下に特定の効果を与える事・・・・・

んっ，余計判りづらいかな？　・・と言う事ですよ。

当事よく言われていたのは，ＣM中にほんの数コマ，複数回，砂漠の映像を流し込むとか，です。

だから非常に喉が渇いた時にはどうしてもコカ・コーラが飲みたくなる，と言った話しです。

この話しが事実かどうかはともかくとして，じっさい人間の脳は刷り込みに対して非常に弱い

ところがあるようです。大脳はヒトになって肥大化して複雑になりました。それ故壊れやすく

なってしまい，だからこそ外環境への適応に長けるよう自分を変えていった，と言うところがある

のでしょう。「慣れた」と言い事実は上手く意識下に沈むようにできています。

こうした脳の情報処理のプロセスをアメリカの研究者たちは真剣に何十年もサイエンスしてきた

のは事実です。

通常我々は自分の意思をちゃんとコントロールしているつもりでいますが，実は様々な潜在意識への

すり込みがあって思考も行動ももしかしたら特定のパターンを取るように仕付けられている・・・

なんてことも無きにしも非ずでは。

例えば，ここで笑って，ここでは泣いて，そんでもってこの段階に入ったらお腹が空く・・・・

なんてことになってたりして。怖い話しです。

でもこれって，一昔前までの話しかもしれませんね。今は良くも悪くも呪文が外れた時代。

だからみんなが一斉になんかに取り掛かる，なんて事が少なくなリました。よって消費も進まず

人々は自分の財布に紐を掛けるのが上手になりました。

何かはやれけば流行として注目されるけど，それはむしろ「こんなもんがこんなに流行って

いるゾ！」と，客観視できてしまっているのです。

ほんとの流行とは，そうした意識もしないで皆が当たり前にそれをしている，と言う状態。

こう言うのがほんと無くなった，それがこの現代ではないでしょうか。

消費か進まず世の中に元気が無い，と嘆きたくなるけど，でも80年代のように何事も数種類の

行動パターンからのみの選択，と言う制約から解放されている，開放感に似た感覚があるのも

否定しがたい気がします。　それ故生き難しさのつのるご時世でもありますが。