2010年12月14日

ザーツ・ペールエール

ザーツ・ペールエール

しばらく間が開いちゃいましたが,新作ビールです。とは言っても,まだ製作中と言いましょうか

山の中腹あたりですかね,飲めるまでは。

10日前に仕込みをして,今朝仕事出掛け前に醸造容器を移し替えをして澱引きをしました。

醗酵に伴い醸造容器の底には酵母の澱が溜まって行きます。それをそのままにして置けば

余計な酵母臭が付いたり,濁りのあるビールになると言われています。

私は一度試しに澱引きをしないでビン詰めした事があるのですが,結論から言えば,言われている

ほどの酵母臭などは特に目立つ事は無かったのですが,ビン底には通常よりずっと多くの

酵母やその他のカスが溜まり,いつもだったらその溜まった澱が酵母入りビールの美味さを

醸すのでが,それはヘンな苦味があって,混ぜて飲んでけして旨いものではありませんでした。

自家醸造ビールの良さは商売ではないので,好きなだけ熟成に時間を掛けられる事ともうひとつ

ビン底に溜まった酵母の旨味まで楽しめる所だと思います。樽生ではこうは行きませんから。

ビン底に溜まる酵母の澱は美味いから,では一次醗酵時に発生する澱まで・・と思ったのですが

これは戴けないモンでしたね。


今回のレシピはその名も「ザーツ・ペールエール」。 これ実はちょっと変わったレシピんです。

と言いますのも,香り付けの為のアロマ・ホップとドライ・ホップは贅沢にもチェコ産の生の

ザーツ種を使用しました。ちょっと,いやけっこう高かったなぁぁ・・・・。

このホップは本来エール・ビールには使われずラガービール,特にピルスナー・タイプのものに

良く使われる品種の物なのです。

香りはよくゴマの香り,なんて表現されますが,それのみならず,わたし個人的にはフローラルな

軽やかな品のある香りがするように思えます。そう,爽やかな花の香り・・・・。

なので香りがフルーティーなエール酵母を使った,甘味を多少なりとも引きずるペールモルトで

仕込んだビールには,この様な爽やかにキレと苦味を演出できるホップが適していると思います。

実は何年か前に初めて仕込んだビールはこの「ザーツ・ペールエール」でした。

その時は何がなんだか判らず「アドバンス・ブルーイング」さんから購入したモルト・エキス缶が

これだったのですが,思えばあの最初に造ったビールが思いの他美味しく出来たので,それ以降

ビール造りにハマッてしまったのでね。ビキナーズラックってほんとにあると思います。



ザーツ・ペールエール

確か酵母だったと思いますが,紫外線を浴びると硫黄臭がでるとか。まぁ,大体に

おいて紫外線は食品を良くはしませんね。例外的にシイタケなどの干し物はそれにより

ビタミンDが増大して旨味が増すようですが。

今回はペールモルトを2千g,C15クリスタル・モルトを200gですから,ビールの色は割りと薄目に

なる予定です。石膏を3gでpH調整してアイリッシュモスを1g。

ビタリング・ホップはペレットもののザーツを11gだけなので,苦味は微々たるもの。

このレシピは思い切ってうんと苦くないビールを造ってみようかと・・と言うよりは,思いもよらず

ペレット・ホップの在庫が無かった結果,なのですね。さて,今後どうなる事やら・・・・・・?

アロマ・ホップとドライ・ホップに1オンス(28.4g)のザーツの生リーフを半分ずつ使用。

さあ,いったいどんな香りを付けてくれるビールになることでしょう。

予定では年末までには中ビンで計20本位の新作ビールが出来上がっている筈なのですが。



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Posted by Brewman at 14:43│Comments(0)ビール
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