ヨコハマ　ハリ・マッサージ　アベニュー

はて，この液体はいったい

なんでしょうか？

実はこれ醸造中の麦酒で

未完成もの。言うなれば

「若ビール」と言った所。

人間の年齢で言うと大体

16才の青年くらいかな。

まだ青くて初々しくって

甘酸っぱくフルーティー。

これはこれでいいのですが

ビールとして完成させるには

まだまだです。味はまだ甘みが

残り香りとの融合も出来ていません。ご覧のように馬のションベンのごとく・・・ああ失敬，濁りが

随分あります。ビールと言うやつは大麦から麦芽糖を煮出して酵母菌を加え発酵させると酵母の働き

で糖分がきっちり半分ずつ二酸化炭素，つまり炭酸とアルコールに分解されます。だから醸造中の

ビール液がまだ甘みを引いて炭酸でピリピリした感じが舌先に残るようならまだ一次発酵が済んで

ないと言うところです。今はただじっと我慢の子を決め込んで見守ってやりスクスク育つよう環境面

に気を配ってやらねばなりません。

そうこうして何とか一次発酵が済みますと今度は瓶詰めとなります。それが済むと今度は各自ビール

君たち二次発酵を開始します。一次では主にアルコール発酵をやり二次になるといわゆる「熟成」と

言うお酒として美味くなる準備を進めていきます。人間で言えば身体的な成長が終わり人格の

成熟期に入ると言えましょうか。今後が楽しみです。どんな風に育つかは最善を尽くしても栓を

開けて味わうまでは知れません。育ての親が一生懸命にやったつもりでもどこかで手落ちや

思い違いで良かれと信じて過ちを犯しているかもしれません。それが結果としてその後の味に

如実に現れます。上手くやったものは時の経過と共にどんどん美味くなっていくのに対し

そうでないのは時間が経てば経つほど粗が目立ってきます。まーっ恐ろしい，まるで人間の

子育てみたいじゃありませんか！　　　　

しかしもし失敗したってヘンな腐敗菌などに感染しているのでないならけして捨ててはいけません。

もし飲むのに堪えない程度であったらこいつで肉の煮込みなどするとどんな硬い肉でも或いは

臭みの強いのでも旨くなっちゃいます。


週末は地元近く天王町にある居酒屋さんに行って参りました。居酒屋さん，と言っていいので

しょうか，ここの特徴はチェコのビールが生樽で飲めることに尽きます。

世界にはビール大国と呼ばれるような国々があります。よく知られているのはドイツ・ベルギー

英国などでしょうがこのチェコと言う国も世界的に知られたビールの大家と言うお国柄。

この東欧の小国を世界に知らしめたのはひとえに「ピルスナーウルケル」という銘柄の

ビールがあるからです。何を隠そう日本のビールメーカーの主力商品はみなこのビールの

模倣と言っても過言ではありません。チェコのピルセンと言う街のウルケルと言う銘柄の

ビールなので「ピルスナーウルケル」です。こいつが余りに美味いビールなのであっという間に

世界的な知名度を獲得してしまったと言うシロモノなのです。

で，わたくし先日初めて飲んだのですが，こいつか旨い美味いおいしい！　まーびっくりです。

初体験でしたピルスナーウルケル。味をあえて言うならエビスの「生」にいちばん近いかな。

ピルスナーの一般的に思われてるすっきりした感じとは裏腹に本家本物のピルスナービールは

コクが非常に強く余韻を引く味わいでした。なのにコクの強いビールにありがちなクドさや

甘ったるさをまったく感じさせない完成度の高さ。同時にウルケルのダークブラックビールも

飲んだのですがこれまたびっくり！　焙煎の掛かった麦芽のほのかな苦味とチョコを感じさせる

香ばしい「甘み」があるのに甘さは不思議と感じさせません。私の好みで言えばかつて飲んだ

黒ビールの中では最高に美味しい一品だと思います。


ああイケマセンね，好きなビールの話しはついつい長くなります。ゴメンなさい。

それとちなみにですが，もしビールを自家醸造なさりたいとお思いの方がいらしたら

アルコール分は１%を超えないように。酒税法とやらに抵触するようですので。

私ですか？　わたくしめは飲む時に約５倍に水で薄めて飲んでます。アハハ・・・・・・