2010年02月08日
金のはり
なんか私これまで
やたらと食いもんの
話しばっかりして来て
しまった様な気がします。
でも私これでも一応
針灸師だったんです。
ああそうだったのかぁ
じゃあ職業人らしい
一面も紹介しましょう
かってワケで今回は仕事上のお仲間に参上いただきました。
私は普段ディスポーサル針,つまり使い捨てのはりを使っているのですが来院者の方の中には
自分専用の針で打ってもらいたいと言う人もいらっしゃいます。
使い捨てではない針には材質の違いがあります。ステンレス針,鉄の針,銀針,それと金針。
けして安い材質のはりは治療効果が劣ると言う訳ではありませんが人間の身体は異物を
はじこうとする反応が備わっています。ですから鉄より銀,銀より金,となるに従って
身体との親和性が増すようです。つまり身体にやさしい,と言うことなのですね。
実際打ってみると金針は非常に刺激が穏やかで効果もほがらかに出て来る感じがします。
身体の弱い方,高齢の方などの治療に向いている事でしょう。妊婦さんなどにもお勧めです。
ご覧の写真は上手く撮れていませんがこいつこれで生意気に18金なんです。値段もそれなり。
曲がって廃棄なんて事になってもやたらと捨てない方がいいですよね。どこか引き取って
換金してくれる業者さんいませんかねぇ。
材質が18金なのですごく柔らかくヘタをすると直ぐ曲がってしまいます。
そしてなんと恐いのが打つ手の動揺を見逃さずこちらの心が乱れているとまったく上手く
入っていきません。ほんとにごまかしの効かないヤツです。見透かされているようで。
しかし精神が統一できていて仕事に集中している時は不思議なほどにいい働きをします。
硬いはずの患者さんの幹部にもむしろ鉄やステンレス針よりずっとすいすい入って行くのです。
感覚としては針自身がひとりでに進んで行く様な気がします。うまく使えば返って
その柔らかさがしなやかさとなりコシ利いて使い勝手がよくなります。
そしてそんな時は治療結果もいいようです。まったく不思議な針です。
でもそれ故ちょっと恐ろしい気もします。いつもこいつを使う時はしっかり自分と向き合って
いないとなりませんし,そうでないと如実に結果に現れるのですから。
しかし間違いなく針灸師を育ててくれるヤツです。
Posted by Brewman at 12:34│Comments(0)
│治療
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