2011年06月06日
反射炉ビヤ
一年ぶりにやって来たのは,伊豆韮山にある「反射炉ビア」。
何ゆえ一年振りかと言えば,そうこのドクダミの花の咲く頃と言えば,ホタルですよ蛍。
この淡い光を川筋に眺めに来ました。
でももしかしたら自分的にはここのビールが楽しみだったかも。
一年前に来た時には時間も遅くなってて,閉店間際のレストランで四本セットを買って帰りました。
わりと瓶詰めモノでも気に入ったそのビール。何時かは樽生をタップから注いだのを飲んでみた
かったのです。
江戸の末期にお台場でぶっ放す大砲を鋳造するのに造ったこの反射炉。今では観光名所です。
日本酒の酒元とのコラボって言うのでしょか? いい水が出るのもあって地ビールのプラントが
出来ました。
「伊豆の国ビール」なども団体観光客さばいて・・・なんて商売のスタイル,この地は多いので
しょうが,付け足しみたいに地ビールやってる印象ですが,どちらもビール的にはいい仕事して
るんじゃないかな,と個人的には思います。特出した個性を持ったビールではないのでが
けっこう飲ませますよ。
上の画像のビールはその名も「政子」さん。北条の,です。何でもこの韮山に縁があったとか
なかったとか・・・。 まぁ,そのビールの味なんですが,見た目は割りに濃いアンバー色。
つまり琥珀色。それ程に濁りもなく。しかしこれ大吟醸酵母で仕込んであるとか。
飲めば口から鼻に抜ける香りは大吟醸ならではの透き通った甘い芳香があります。
色目がアンバーでも余り甘口にはなってなくって,よってホップの苦味も薄め。
ドライと言ってもいいかもしれない仕上がり具合で,大吟醸酒特有の呑むほどに付きまとう
まどろっこしさとは無縁です。
人によっては物足りなさを感じるかも知れないけど,ワタシ的にはけっこう好きですよ,これ。
確か去年ビンで飲んだ時も気に入ってたかな。
一番小さいグラスで提供される,三種お試しセット。ご覧の通りのちょっと野暮ったい気もしてくる
このネーミングさんたち。名前はもうともかくとして,左からベールエールにポーターに
最後はIPA,と言う順。
ペールエールとは出てますが,色合いは完全にゴールデンエールの域。ペールとは「淡い色」
と言う意味なので,それで言えば間違いではないのかも知れないけど,でも今ビールの世界で
これであったらゴールデン(黄金色)で通るでしょう。
カスケード・ホップの新鮮な香りがが爽やかに効いた,ちょっと苦めの軽いエールビールです。
モルト感はさほどなく,ドライな仕上がり。ある意味見た目通りの味わいで裏切りがない。
自分的には割りとモルトの風味がしっかりした,醸造期間を長く取ったビールが好きなんですが
これは何故かとても好感の持てるビール。とても爽やかです。ドライで後腐れなく,これなら
地ビール嫌いにも臆目なくおススメできる一品。
余り飲んだ機会がないのですが,アメリカン・エールって感じ。それもウエストコースなんかの
クラフト・ビールが造りそうな(←勝手な妄想)。
真ん中のはポーター。スタウトと出ないところがまた渋いじゃないですか。
ポーターらしくこちらはローストモルトの苦味と供に甘味を出してますが,クドくない程度。
出来の悪いポーターやスタウトは焙煎モルトの甘ったるさが麦芽の焦げた埃っぽさと相まって
口の中に何時までも居座り,次第にウンザリさせてくれます。これはそんな事ありません。
やはり柑橘系のホップが効いててアクセントになってるかな。
最後のインディアンペールエールは正直悪くはありませんでしたが,IPAとしては少しコクが
足りない感じ。これはそもそも長い醸造期間を経て出来上がるべきビールですので,ここの
製造スパンとはちょっと合わないのでしょうか? でもしっかりホップの香り・苦味ともに効いてて
これはこれでいいですよ。
全体的にはあっさり目に仕上がってるビールさんたちかなと言う印象です。けして物足りなさが
あると言うのではなく,いい水でしっかり造ってるビールだな,というところです。
しかし東静岡県はいい地ビールが多いと言う気がします。
Posted by Brewman at 17:57│Comments(0)
│ビール
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