2010年12月27日

風の谷のビール

伊豆は函南町の丹那盆地は,稲作ではなく,何故だかは知りませんが,古くから酪農が

営まれて来た土地です。

ここに10年位前からでしょうか?或いはもっと前からかも知れませんが,自然志向の

テーマパークとでも言いましょうか,山羊やポニー,豚にウサギ,アヒルなどの動物を

集め,ちょっとしたファームがあったり,オーガニックの食品や生活消費財などを売る

ショップやレストラン,こうした所にありがちですが,バターやチーズなどの乳酸食品を

生産する工房が併設されている「オラッチェ」とう施設があります。

「オラッチェ」とは・・・・・なんか意味のある言葉の頭文字を取って,が由来らしいのでが

ややっこしいので説明は止めときましょう。ここも第三セクターのようで,だからその名の

由来もお役人的,どこか「う~ん,それちょっとまじめに読んだら痛いかな・・・」と言う

おセンス。まぁ,理念はあるっちゅーことで,いいんじゃないでしょうか。

ここでの私の一番のお勧めは,さすが酪農王国です,牛のお乳が特産.なのでそれで生産する

ノンホモジナイズ(分子構造を壊してない)の低温殺菌牛乳はちょっとお高いですが,えらい

美味いです。身体にもいいことこの上ない牛乳。そんでもって,それで作るソフトクリームは

極上の味です。ウマイです。自分はこれ以上のソフトを知りませんがな。


やっぱありがちなんですが,バターやチーズの工房と並んで営まれているのが「風の谷のビール」
風の谷のビール

を製造するブリュワリーです。この施設全体はとにかくオーガニックに拘っているので

当然このビールも(?)原料は全て有機栽培したものしか使われてないのです。

パンフには「日本初のオーガニックビール」と紹介されてます。 おお,すごいスゴイ。

気になるのはそうなると1本辺りのお値段なんですが,330mlで480円だったかな,そう特別

地ビールとしては高価格ではありません。そしてこれをやると大概余計にコストが高く付く

のですが,全商品活きてる酵母入りビールです。それを考えたら,割安感もあるくらい。

売りはまだあります。じもと函南の農家に契約栽培させた大麦のみを使って仕込み,水は

富士箱根山系の天然水を地下300mから汲み上げてるとか。(ここまで来るとホンマかいな?)

それでもってビールマイスターをチェコ共和国から招聘して技術を伝授されて,本場の味を

実現したとか何んとか。

こだわりに拘って造り上げたレアーなビール(なのかな?) で,そのお味は・・・・・・・

上に挙げたのはピルスナータイプのもの。チェコが世界に誇るものであり,「風の谷」の

看板商品と言ってもいいビール。

色はご覧の通りで,本家ピルスナー・ウルケルよりは大分薄めで,日本人的に認識した色です。

一応本家に習ってボヘミヤン・タイプに仕上げてるようですが,言われてみればそうなのかな・・

とわ思うもの,良くも悪くもスッキリ感のあるビール。いろいろと拘りの過程を経て造られた

ビールだと思って,じっくり味わって・・・と言う感じにはなってないかな。

水かいいのと,やはりオーガニックなせいか,飲んでて雑味がまったく無く,よってけっこう

気持ち良く飲み進みます。でもせっかく割高な,しかもオーガニックの,と思って飲む

ビールにしては,多少物足りなさがあるかなぁぁ・・・。

強いて言えば超優等生。お育ちの良さは折り紙付き。それを素晴らしい,と思うか・・

或いは物足りない(おとこ),と思うか・・・。

しかし美味いことは間違いないのですよ。(フォローになってないっちゅーねん)


風の谷のビール

こちらは冬季限定モノらしいです,デュンケル・ボック。ドイツ・タイプの黒ビール。

デュンケルとはドイツ語で「濃い」と言う意味らしく,ボックは牝山羊のことだとか。

メスの山羊がどうしてビールの名になったのか知れません。でも一般にボックと言ったら

「蔵出し」とか言う意味があったような気がします。ああでも,確かでありませんが。

つまりです,ドイツの勤勉な農民が,黒パンとソーセージ入りのスープをキツイ農作業の後

或いはしっかり働いた後の農閑期に,ささやかな贅沢として蔵に仕舞ってあったビールで・・・・・

なんて品なんザなかろうかと。勝手な妄想に耽ってます。

冬の寒い日に,もしかしたら,ちょっと温めて飲んでるかもしれません(これもかなり妄想かも)。

つまりこうです,ドイツ人とは,無骨にして実直,そんでもって食事は質素。でもビールは

特別うまいモンを飲んでなきゃ,ドイツ人とは言えないのです! (こんなん日本男児だったら

ふんどししてシカルベシ,ってなもんだよ)

バカバカしい戯言はいい加減にしておきまして(今年ももうおしまい,多少浮かれてます,ご愛嬌)

肝心のビールの味なんざんすが,率直に,ピルスナーよりは旨かった,こっちの方が好みかな。

デュンケル・タイプをそう飲んだ事がないので比べられないのですが,ローストした大麦麦芽の

焦げっぽさ,とか,キャラメル味は出てるのですが,ありがちな雑っぽさは余り出てないのです。

もしかしたらこれも,水とオーガニックのせいなのか・・・知れません。

わりと飲めば舌にロースト麦芽のザラ付いた感じはあるのですが,余り長く留まらない感じ。

だから適度に黒ビールを飲んでるぞ,と言うところは楽しめます。酵母もラガーなので

キレや喉越しが良く,よってクドそうでクドくないように仕上がってます。

ほんと,寒い日に冗談ではなくちょっと暖かくして飲んでみてもオイシイんじゃないでしょか。


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Posted by Brewman at 15:19│Comments(0)ビール
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