2010年04月23日

ビール酵母パンⅡ

ビール酵母パンⅡ
わが家では女房がパンの仕込みを

サボらなければ,麦酒ダネから起こした

ビール酵母で発酵させたパンを朝

食べています。

普通の自家製パンではパン用の

ドライイーストを使うでしょう。

実際そうした方がパンは上手く

手早く膨らみ,焼くのも簡単でしょう。

ビール酵母パンを上手く仕上げるには

ちょっとばかしやり方を変えねば

なりません。発酵には時間が多めに

掛かると思います。それと焼き上げはオーブンの温度を10℃ほど高くし,代わりに2分ばかし

時間をはしょるといいと思います。

何故かと言えば,ビール酵母は本来パンを発酵させるには向いていないらしく,それはやっぱり

本家本元のパン酵母が得意とするところだからです。

ビール酵母は麦芽糖液を炭酸とアルコールに転換するのには向いてるけど,パンを膨らませる

力はちょっと弱いのですね。ですからちょっと発酵に時間が掛かるし,普通に焼くと少しもったりと

重い食感になってしまいます。しかし多少高温で焼けば膨張しやすくなり,焼き上がりはふっくら

しっとりした口当たりになり,美味いと思います。タネにもよりけりだけど,ちょっとビールの

香りもしたりします。まぁこれは好き好きですね。

酵母には実に様々な種類があり,普通に糖分を代謝するのが得意なものから味噌やしょう油を

作るのに向いてるもの,油を好んでで食べるもの,中には石油からタンパク質を生産するもの迄

いたりと。 ビール酵母でパンが作れるのはサッカロミセス・セレビジエと言うパン酵母と同じ

種類の仲間だからです。でもすこっーしだけ性格が違うのですね。


ビール酵母は大麦由来の麦芽唐を発酵するのに向いてますが,ビールの種類の中には小麦が

原料に半分ほど使われているバイツェン・ビールというドイツではよく飲まれているものがあり

当然これに使われているビール酵母は小麦由来の糖分を発酵させるのが向いているように自分の

遺伝子を改良しているはずです。だからバイツェン・ビールで元ダネを起こしたらきっともっと

パンを焼くのに向いたパン酵母が出来るはずです。

最近バイツェン・ヒールは日本人にも良く飲まれるようになったので割りと手に入りやすいです。

地ビールメーカーでも造っている所は多く,大概が生きた酵母入りの生ビールなので

もし買って来たらビンの底に溜まったおりを巻き上げないように6割位は飲んでしまい

別の容器に残りを空けてそこに水と小麦粉を混ぜて暖かい所に2・3日置けばぶくぶくして来て

新たに発酵が始まるでしょう。それを毎日観察するのはけっこう楽しいですよ。容器やその他の

道具の消毒はお忘れずに。


ちなみに上の写真はドイツのシュナイダー・バイスという小麦が4割原料に使われたビールです。

これ割りとお手頃な値でなかなか美味いです。



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Posted by Brewman at 13:20│Comments(0)酵母パン
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