2010年03月05日
古代パン麦酒
申し訳御座いません。
今日もまたビールの
ネタ出す。
ご覧の画像はきのう
アップしたビールを
寝かせて置いた樽です。
こんな風にして5週間
醸造し瓶詰めしました。
まるで赤ら鼻の親父が
風呂にでも浸かってるみたいな風情ですね。トップに付いてするのはエアーロックと言いまして
S字状にふた部屋になっていて水が入り樽のから発生する炭酸ガスを逃がしつつ外気が侵入しない
様になってます。青い桶には水を入れてます。樽にバスタオルを巻いてますのは桶の水が
タオルを伝って濡れ樽の上部まで冷やしてくれる様にする為です。ラガータイプのビールは
醸造に適した温度が10度以下なのですが,まあギリギリです。外気が高いとすえた匂いのする
ビールになる心配もあるのですが,週末試飲した時にはまずまずだったので一安心です。
ビールの起源はどうもパンと係わりが深いようです。古代メソポタミアの人々はそのむかし
大麦を栽培して収穫すると水に浸して発芽させ乾燥させるため少し炙り臼で挽いて粉にしました。
大麦は小麦と違いそのままでは硬く挽きづらい。そこで発芽させ麦芽にすると柔らかくなる事を
古代人は発見したのですね。そうして出来た大麦粉を水で練りかためて焼きました。古代パンです。
しかしこのパンは酵母で発酵させてないので恐ろしく固かったのでしょう。焼き上がったパンを
水に浸してふやかして食べたようです。
無発酵のパンとして有名なのはインドのチャパティーでしょう。これは主にインドの山岳地方の
人々の主食です。南方では米食が殆ど。小麦粉を塩と水でこねて丸く薄くのばして鉄板で少し
焦げ目が付くくらい両面を焼いた後薪の燃えカスを集めその上に乗せるとあっという間に
プーっと膨れ上がります。それをちぎってサブジーと言う野菜カレーをすくって食べます。
これが実に旨い。パンとして私はいちばん好きです。しかしこのパン焼いて30秒以内に食べ
切らないと直ぐにしぼんでしまいその後はまるでペラペラの紙みたいな食感になってしまいます。
たった30秒の命。はかないですねぇ。すごく美味しいのに・・・・
ちょっと脱線しましたが話しは古代パンです。その石のように硬いパンを水に浸して食べる習慣が
ある時思わぬ発見につながります。多分誰かが食べ残しをしばらく放置したのでしょう
そこに空気中の野生酵母が取り付き発酵が始まった。それを家の人が恐る恐る飲んでみると
なんかちょっと舌先がピリピリして(アルコールと共に炭酸ガスが発生したせい)
味は酸味があるけど案外美味かった。どうもこれがビールの始まりのようです。
ですからビールとパンはその始まりからして深い関係でありビールで造った酵母をパンに
応用してもちゃんと出来んですね。
もちろんパン用のイーストでもビールは造れるようですがまだ試した事はありません。
しかし古代人はその発酵の過程をどう解釈していたのでしょうか?恐らく菌などと言う
目に見えないものの存在を考えたりはしていなかったでしょう。それをわざと放置して
変化を促し浸し,その水を飲んでみると妙な味がして何だか気分も良くなってくる。
神の仕業と考えたのでしょうか・・・・
Posted by Brewman at 12:43│Comments(0)
│ビール
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