2010年10月27日
はらぺこあおむし2
息子が家の植え込みから連れて来たアオムシ。それが急に冷え込んできたせいなのか
なんやら妙な事になってきました。
おお,なんだピンボケじゃないか。でもご愛嬌,携帯カメラでは接近して撮るとこんなもん。
あれ?ちょっと引いてズームすれば良かったかな。 ま,いっか。
レモンの枝にとまったアオムシは動かなくなり,徐々に身体を縮めだし始めました。
そんな事に気付いた翌朝
とうとうサナギになっちゃいました。 おお,これはスゴイ! 変身ってやつじゃん じゃじゃぁ~ん。
レモンの枝に逆さになって糸を2本出し,もう一点脚(?)の所で三点確保。しっかりとまってます。
不思議ですね生き物って。これって大変身だと思います。人間だと胎児の頃は劇的変化を
見せますが,その後は性長期に大きな変化が現れるものの,まったく別の生き物になる訳では
ありませんからね。もっとも脱皮して羽が生えて空飛んだりしたら・・・・これも困りますが。
あんなへんちょこりんなカッコウのアオムシがサナギになって,春になれば殻を破って
蝶として飛んでいくのです。 ああ不思議。
サナギは「イマーゴ」なんて言われもします。
これは万国的に知られた言い方でもあり,心理学用語でもあるのですね。
蝶として羽ばたく前段階には,何も出来なくなり,じっと辛抱する期間がしばらく続く・・・・・
と言う,成長を象徴する言葉のようです。
身体の成長は人間のライフステージでは決まっていて,二十歳を超えての肉体的成長は
ありません。
しかし精神の成長はいつでも起こり得ます。それに決まった周期などはありません。
それでも身体の変化や衰えに伴って,精神的な変革を余儀なくされる時期,と言うのは
多分あると思います。
それが昔から言われる「厄年」,と言うやつなのだと,私は自分の経験,また周囲を見渡して
思うところですね。
女性の厄年は男のそれよりずっと前に来ますね。 何故なんでしょう・・・・・?
恐らく,女性は子育てや,また昔は純粋な意味での専業主婦などいませんで,何かしら労働を
してましたから,それらを通して精神的に成熟が早かったのでしょう。また出産や授乳・育児は
身体の変化を促します。
しかし男性は正直なところ,40前までは青年の延長で生きてます。
身体に無理が利けば,精神年齢もそのままです。良くも悪くも若いまま。何事も自分に都合よく
世の中を解釈しています。しかしその無理が利かなくなると・・・・・・・・
「あれ,こんな筈じゃなかったんだけど」,と人生の大修正に迫られます。いわば価値観の大転換期。
もちろんこれまでと勝手が違ってくるので,本人的にはえらく動揺するのですが,でもこれで
いいのですよね。これでやっと大人になれるのです。そして少しは世界の全体像が見えてくる・・・。
当然それよりずっと早く悟る賢明な人だって多いでしょうし,一生掛かったって知らずのまま
なんて輩もいることでしょう。しかし大体おいてそんな変革を迫られるのがこの「厄年」,と言う
もんなんじゃないでしょうか。論語で言うところの「不惑」ともなんか関係があるのでしょうかね。
春になったらウチのサナギは脱皮して,立派に蝶として羽ばたいてくれるのでしょうか。
楽しみです。
Posted by Brewman at 15:17│Comments(0)
│おちゃらけ
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